書籍

14の夜/足立紳

先週はウィルス性胃腸炎にかかり、39℃の熱が出た。
普段熱があまり出ないので、久しぶりに地獄をみたというかトリップして
改めて感じる。
健康って素晴らしい。

 
「・・・オレら・・・この先の人生で、
女のオッパイ思いっきり揉みまくれること・・・あるかな?」

この本は少し前に映画にもなった、1987年の鳥取を舞台にした青春小説。
青春小説といっても、中学生の「ボク」が初めて女のオッパイを揉んだ。
それだけの話である。

性別が違うので、思春期の男子の気持ちは一ミリも想像ができないが、
きっとオッパイを揉むという行為は、中学生という繊細な時期において
願望であり、冒険であり、夢なのだろう。

事の発端は、ある噂話から。
ボクの住む田舎町にある唯一のレンタルビデオ店の1周年記念に、
AV女優・よくしまる今日子のサイン会がある。
夜の12時以降を過ぎるとオッパイを吸わせてくれるらしい。
というものだ。

中学3年生の夏休み。
金田君を率いる不良グループと、ヒエラルキーの下に属するぱっとしないボクと数人の仲間たち。
皆がその日を待ちわびていた。

そんなボクの父親は高校教師なのに飲酒運転をしてしまい、謹慎している。
しかもボクがいない間に、部屋に隠していたエロビデオを隠れて見ていたという
最悪な状況だ。

そんな鬱屈とした家庭内のいざこざから逃げるようにサイン会へ向かうボク。
その道中でまたボクの心を打ちのめす出来事が待っていた・・・

正直後半にさしかかるまでは、特に大きな山場もない。
でも、後半は思春期特有の?ひりひりとした逃げ場のなさのようなものが
伝わってきて、いつのまにか主人公に感情移入をしてしまっていた。

ちょうど自分が中学生の頃はノストラダムスの大予言が流行っていて、
中二病真っ盛りの自分は「この際学校も人間もいなくなったらいいのに」という
恐ろしいことを考えていたことを思い出した。

この本のラストは大人になったボクたちの同窓会で爽やかに終わる。
恥とか、馬鹿な事とか無駄な時間とか含めて懐かしい気持ちにさせられる本だった。

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