赤塚不二夫対談集 これでいいのだ。/赤塚不二夫

明けましておめでとうございます。

仕事初めから予想以上に忙しくて、メンタルをがりがり削られました。
もう機械的に捌くしかないと思い、心を殺して迎えた昨日の金曜ロードショー「耳をすませば」。
今朝窓を開けても天沢聖司くんはいませんでした。代わりに隣の家のお爺ちゃんの頭が見えました。

現実に絶望しつつも2019年は仕事を辞めないように頑張るつもりです。
あと、ブログも書くことがある限り続けます。

さて2019年度一発目の本。

 

赤塚不二夫が今では各業界で天才、大御所と言われる面々と対談した本。

七人の侍みたいな面々にしたかったという本人。

タモリ、柳美里、立川談志、北野武、ダニエル・カール、荒木経惟、松本人志

と大御所の面々。

どの章も読み応えは抜群だけどタモリさんとの関係性が、今の時代にはないことだなあと思って
感慨深い。

タモリさんは赤塚不二夫にその面白さを買われて、30歳の時に九州から上京した。

上京後も赤塚不二夫の目白の高級マンションに居候し、ベンツを乗り回す贅沢な居候生活を満喫したという。

方やパトロンである本人は事務所のロッカーを倒してベット代わりに寝て、タクシーを使う。

タモリさんのいう居候の秘訣は、

「恐縮すると居候を養っている側が見くびるんですよ。こいつぁー大物じゃないって(笑)。

こんなもてなしくらい、俺は当然受けていい人物だっていうのを見せないと、居候やっていけないですよ。」

赤塚不二夫は「笑い」に代えがたい価値を持ってたから、自分が面白いと思ったタモリさんを惜しみなく支援した。

才能を買うという行為は博打のようなもので、覚悟がないとできない。
回顧主義かもしれないけど、人間臭くていい時代だなあと思う。

この対談集でドキッとしたのがダニエル・カールとの対談。
戦争経験者の赤塚不二夫が、
ダニエルに「アメ公」「アメチャン」と呼びかける。
侮辱ともとれる物言いに、何と呼んでくれてもいいですと真摯に質問に答えていくダニエル。
「ねえ、ダニエル・カールさん。だけど俺はいまでも悔しい、アメリカに負けたのは。」
そうこぼす赤塚不二夫に対して「今は仲がいいんだから関係ない」と諭す。

アメリカのことを認めているけど、肯定したくない揺らぎみたいなものが見て取れる。
言葉の節々には日本という国を想い、本気で心配している姿があった。

対談集とか結構好きで読んでしまうのは、
人と人との違う意見が知れることにある。

相手に媚びない率直な人の話は面白い。

これでいいのだ。っていい言葉。