困難な結婚/内田樹

一昨日、マツコの「夜の巷を徘徊する」を見てたら、

「1年でいいから『こんな女の生き方嫌だ』って生き方してごらん。そしたらすぐ結婚できるよ。」

って言ってて、なるほどなと納得してしまった。

内田樹は10年前くらいに「街場の~」シリーズを読んでハマっていた。
社会論は好きだったけど、新書はハードルが高いと感じていた当時、
文体が読みやすくて新卒の自分にもとっつきやすかった。

それにしてもこの本、なぜ本棚に入っているのだろう。
2年前くらいに出版されたから、ちょうど20代後半で親から結婚プレッシャーがMAXだった頃かもしれない。

毎日のように「同級生の○○ちゃんは結婚して子供もいるのに」とか、
「せっかくおじいちゃんが結婚の為にお金残してくれたのに」とか言われまくっていて、
「結婚しないからそのお金でブラジル行きたいんだけど」って屑っぽいこと言ってたなと振り返る。

おそらくこの本を読んでいる時点で一応焦りはあったし、
結婚の必要性を誰かに納得いくように説明してほしかったんだと思う。

でも、そう考えている時点で興味がないのだ。だいたい人間、必要に迫られたら行動してる。

内容は、Q&A方式で問いに内田氏が答えていく。
帯にもあるように結婚していない人も、結婚している人も読めるように大体半分ずつページが割かれている。

面白いのが、「お金がないから結婚できません」という問いに対し、
「お金がないから結婚する」というリスクヘッジの方向へ考え方を変えなさいという回答。

理由は、雇用状況が不安定な時には、一人で暮らすより二人で暮らす、できればより多くの人たちと相互に安全保障するシステムのほうが、生き延びる確率が高まるから。

これはかのドラマ、「逃げ恥」でも同様のことを言っていたような気がする。

生存戦略の一つとして考えるのは、一番腑に落ちる。

じゃあ誰でもいいから結婚すればいいのかと。
そういった疑問は出てくる。

冒頭に「なかなかいい人がみつかりません。どうしたら自分に合う、良い結婚相手と出会えますか」の問いがあった。

内田氏は「もっといい人はあらわれません」と言い切る。

村上春樹の小説に出てくるような、ある晴れた日の朝に100%の女の子(男の子)に出会えるか。
仮に出会ったとして、恋愛関係になって結婚までもっていけるか。

そんなん天文学的な確率じゃないかと。

社会的な立場は違えど、家の中では男なんて大体同じなんだから、出会った縁を大事にして結婚してしまえ。

そう、分かっている、分かっているんだけど。頭では分かっているんだけど。
いざとなると理性より自分の感情が優ってしまう。難しい。

むしろこんなに難しいなら義務化してくれとさえ思う。最近。
国民の三大義務の勤労はゆくゆくはAIに任せるとして、
【教育・納税・婚姻】こんくらいの拘束力がないと今の自分は動けない。

「困難な結婚」現在タイトル通りの気持ちではあるけれど、大手小町を読むよりはるかに現実的かつ、前向きになる本だった。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA