旅のラゴス/筒井康隆

平成のうちに一本書いておこう!と思ったので、
こないだ旅行に持っていった本をご紹介。

「旅のラゴス」

筒井康隆の中でも、人生について深く考えさせられた作品。

主人公ラゴスは高度な文明を失った世界で、
ある目的の為に北から南へと旅をしていた。

ラゴスの生きる世界は、高度な文明が廃れてしまった代わりに
人々は転移や壁抜け、浮遊、テレパスのような不思議な能力を持つようになった。

ここでいう不思議な力はメインではなく物語のスパイス的な役割を果たしている。
あくまでメインはラゴスの旅である。

道中、奴隷として捕らえられ、鉱山で7年間もの月日を費やしたり、
大切にしていたスカシウマを殺されてしまったりと、あらゆる困難が立ちはだかる。

知恵と経験と決断。
これらがラゴスを支えた。
一文無しになっても、お金がなければお金を作るためにはどうするか、置かれた状況を分析して
自分の行動をシフトさせる。

生きていくために必要なことが散りばめられている。

一番心に刺さった一節がある。

「人間はただその一生のうち、自分に最も適していて最もやりたいと思うことに可能な限りの時間を充てさえすればそれでいい筈だ」

周囲の雑音が気になった時は、結局のところこんなふうにシンプルに考えればいいんだよなと思う。

令和に変わるにあたって、やりたいことをやれるだけやろう。穏やかに。