天才はあきらめた/山里亮太

以前出版関係の職場にいた癖からか、新刊情報はついついチェックしてしまう。
仕事の時は新刊情報を見て売上を予測して十分に数を確保したり、売れそうな店舗に配本したりする必要があった。
辞めてからもこの本は売れそうとか、こういう売れ方をしそうとか何となく考える。

今回南海キャンディーズの山ちゃんの本が出ると知って、これは即効重版なりそうだなと思った。
(もちろん実際にかかっている)

久しぶりに発売前に予約して入手した。

発売したばかりなので、極力ネタバレは避けつつ感想を書きたい。

山ちゃんは終始自分は「天才じゃない」という。

でも読み終わってみると、いや天才だろうと思う。

この本の中で何回か登場するキーワードが「張りぼての自信」「退路を経つ」「嫉妬」

本当にすごいと思ったのが、全ての行動を通して、戦略を立てて実践して、失敗からも学んで更に挑みつづけるということ。
たとえ嫌な事があっても負のエネルギーを自分のモチベーションに変えてしまうこと。
純粋な自信じゃなくていい。褒められた記憶をかき集めて自分を鼓舞して次につなげる。

これが、どれだけ難しいか。

1回ならできても、継続することが本当に難しい。

これだけ見るとただのビジネス書丸かじりみたいな人物像になってしまうが、
そこから一歩踏み込んで、人として最低な醜い自分自身をさらけだす。

実際にうわ最低だなークズだなーと思いながら読み進めた部分がいくつかある。

ただ同時に、未熟すぎて人を傷つけてしまった過去を振り返る自分がいた。

山ちゃんの心の葛藤は私たちを共感させるには十分だ。
自分は天才じゃないからと努力を続けるひたむきな姿に感動する。

私はちょうど昨年のM-1で南海キャンディーズの「シェアハウス」漫才を見ていた。
その時は、「もう若手じゃないのに何でM-1出るんだろう」という率直な感想だった。
正直2人でのコントも久しぶりに見た。

面白かった。

この本を読んだ後、あの時山ちゃんこんなこと考えていたんだなとその漫才にかける想いに
胸が熱くなる。

そして何より、巻末のオードリー若林の解説。
完全に山ちゃんへのラブレターだ。ちゃんと弄りながらも愛情だだ漏れの文章に泣きそうになった。

たりないふたりのDVD借りてこよう。

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